Epanouissement „開花“ (2003)
チェロ独奏
EDIZIONI SUVINI ZERBONI – MILANO
ベンジャミン カラ 委嘱
初演 2004年3月13日
リヨン、ビエナーレ・ミュ–ジック・アン・センヌ音楽祭
演奏 : ベンジャミン カラ
10:00
チェロ独奏曲『Epanouissemen』(2003)
『Epanouissement』は フランス語で“開花”を意味します。
この作品では、例えば沼底で蓮の種が芽生え、根をはり泥水を吸いながら成長し、ある日水面に花を咲かせるような常に流動変化する生命の様態と、 蓮が泥水から吸い取った栄養を昇華させ 美しい花を咲かせる、そんな生命力を音で表現したいと思いました。
作品は二つの対照的な様態、すなわち泥沼の底に脈打つ力強く濁ったエネルギーの様態と、ハーモニクス音によって表現される限りなく透明で純粋な様態のコン トラストによって成り立っています。そして生命の始まりをイメージした冒頭のバルトークピチカートが、緊張と緩和の繰り返しによる長い過程を経て、透明感 溢れる昇華された状態へ到達します。
『Epanouissement』は 2003年3月13日に フランスのリヨン・ミュージック・アン・センヌ・ビエナーレ音楽祭で委嘱初演されました。